CASE STUDY

二次電池製造プロセス対応
粉体ハンドリング機器

二次電池原料の製造工程では、様々な対策が求められます。アイシン産業は二次電池対応機器や製造装置などを数多く納入してまいりました。この記事では、これらの事例をご紹介させていただきます。

銅・亜鉛・ニッケルなど使用禁止材料への対応

二次電池の電極材料(正極材・負極材)製造工程では、銅・亜鉛・ニッケルなどが使用禁止材料とされておりますが、新たな禁止材料も現れ、対応に追われております。

当社では、長年にわたりお客様のニーズを実現する形で、二次電池製造プロセスで使用するロータリーバルブ、ボールダイバーターバルブ、マンマシンインターフェース機器など多数の粉体ハンドリング機器やシステムを納入してまいりました。

多くの実績を経て代替材料の選定など、各種方法の長所・短所を把握しておりますので、お客様のご要求にもっとも満足のいく提案をさせていただくことができます。

機器構成材のプロセス内混入防止

多くの機器は、ステンレスやセラミックスの材質で製造されています。電極材料がこれらの機器構成材と接することで、摩耗や剥離が起こり、電極材料に異物を混入させてしまう恐れがあります。

当社は、使用禁止材の混入対応と同様、多くの経験による機器構造や被覆方法の改善により、異物混入の防止方法を提案させていただくことができます。

詳細情報は未公開ですので、まずはお気軽にご相談ください。
※秘密情報はNDA契約いたします。

有害粉体の暴露防止

リチウム二次電池に含まれるリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物は非常に微細で、皮膚の薬傷や呼吸困難を起こすなど、人体に有害な粉体です。従来のコネクタでは生産現場全域に漏れ出すということや、原料の切り替えや点検の際、取り付けに手間がかかり、作業者が有害な粉体に暴露する危険性が増します。

従来のホースクリップ式コネクタをBFMフィッティングに変更したところ、コネクタの交換時間と貴重な原料の封じ込めの両方において大幅な改善が見られました。

BFMフィッティングは100%のシール性を確保することで接続部の清掃頻度と原料のロス、作業者の粉体からの暴露を減少させました。また、スナップフィット(工具が不要な手作業の脱着)により、迅速かつ容易な取り外しが可能となり、これまでより短時間で安全に内部洗浄工程が完了するようになりました。

変更前

変更後

BFMフィッティングの商品ページ

詰まりやすい粉体の閉塞対策

チリのアルベマール社ラ・ネグラ工場では、原料である炭酸リチウムの含水率が高いため、シュートや排出管での閉塞が問題となっていました。

排出管で閉塞した原料は、ハンマーで叩いて落としていました。直径25.4cmのステンレス製排出管の内壁はテフロンコーティングが施され、スクリューフィーダーを経由してビンに満たされた原料は、複数のサイロへと供給されていました。

対策として24台のVA-06型ステンレス製AIRSWEEPユニットが設置され、原料の閉塞や流れの悪さを解消することができました。オペレーターはハンマーが不要となり、AIRSWEEPは2件の新規プロジェクトにも採用され、別な設備でも検討中となっています。

AIRSWEEPは「USDA(アメリカ合衆国農務省)認可」のサニタリー仕様もございます。エアの流路と金属の摺動部が隔離されています。詳しくは下記の動画をご覧ください。

USDA認可のAIRSWEEP
シンプルで衛生的なソリューション

AIRSWEEPの商品ページ

その他、二次電池製造プロセスで集塵機をご使用の場合、フランスSTIF社の粉じん(粉塵)爆発防護対策製品や爆発遮断ロータリーバルブを取りそろえ、的確な対策について提案させていただきます。

粉じん爆発防護製品一覧ページ